癇癪(かんしゃく)とはどんな状態なのか、また原因や背景に加えて対応方法についてもまとめています。
まず「癇癪(かんしゃく)」とはどのような状態なのかという点について知っておきましょう。例えば下記のような行動が挙げられます。
このように、暴れたり大声で泣き叫んだりするなど、興奮を伴う行動を起こすことを癇癪(かんしゃく)と呼んでいます。ただし、かんしゃくの状態はそれぞれの子どもによって異なると考えておきましょう。
ここでは、かんしゃくはどのような時に起きるのかという点についてご紹介します。
かんしゃくの背景には、欲求不満や疲れ、空腹などがあると考えられており、「何かを伝えたいのに伝え方がわからないとき」にかんしゃくという形で現れてくる、といわれています。
成長するにつれ言葉を覚えてくると、だんだんとかんしゃく以外の言葉で伝えられるようになる場合もありますが、言葉で伝えることが苦手な場合や、かんしゃくを起こした時に「いいことが起こった」と認識すると、繰り返し同じような行動を起こす場合があります。
かんしゃくを起こす背景には、保護者にかまってほしい、何かがほしい、これはしたくないといった「注目されたい」「要求」「拒否」といった気持ちがあるとされています。
かんしゃくには、子どもの生活や環境などにさまざまな要因が関係しています。成長過程で起こるものであり、まったくかんしゃくを起こさない子どもの方が少ないでしょう。そのため、かんしゃくが起きるからといって子育ての方法が悪いというわけではなく、その背景を見ながら対応していくことが大切です。
また、発達障害の特性によりかんしゃくが起こりやすくなることもあるとされています。ただし、発達障害の特性があるからといって必ずしもかんしゃくを起こすわけではないため、一つの傾向として覚えておくと良いでしょう。
子どもがかんしゃくを起こさなくても済むようにするにはどうしたらいいか、というサポートについて紹介します。ただし、原因は人それぞれ異なるため、興味関心や発達の段階に応じて調整することも必要です。
例えば、楽しんで遊んでいる時間を中断させられたり、何かを強要されたと感じる時に感情が高ぶることがあります。そのため事前に「遊ぶのはこの時間まで」と見通しを立てることによって心に余裕ができ、かんしゃくを起こしにくくなる場合があるとされています。
この場合、時計のイラストを使ったりスマートフォンのタイマー機能を使うなど、子どもに合った方法を探してみることもポイントです。
気持ちが高ぶった時の切り替え方法を決めておくのも良いでしょう。方法としては、「深呼吸をする」「廊下に出てひとりになる」などさまざまな方法が考えられます。何かあったときにも、この方法で気持ちを切り替えられた時にはその場で誉めるようにすると、かんしゃくを起こさなかったことでいいことがあった、と子ども自身が認識できます。
対策をしていても、どうしてもかんしゃくが起こってしまうことはあります。ここでは、かんしゃくを起こした場合の対応方法をご紹介します。
かんしゃくを起こした場合には、まず子どもの安全を確保するようにしましょう。硬いものは遠ざけるなどして、ケガをしないように対策をします。安全が確保できたら、干渉せずに興奮がだんだんとおさまっていくのを待ちます。もしお店にいる場合などは外に連れ出して落ち着くのを待つと良いでしょう。
子どもの様子が落ち着いたら、その場で「ひとりで落ち着けたね」といったように、どのようなところが良かったのかを含めて誉めるようにします。かんしゃくを起こしたときに感情的に叱るなどすると、逆にエスカレートする可能性もありますので、保護者の方も落ち着いて対処することが大切です。
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