発達障害のあるお子さんは感覚過敏や手先の不器用さがあることから、衣服の着脱で苦労する方も多いです。またその障害の特性から服にこだわりを持ち、季節を問わず同じ服を着続ける事もあります。
発達障害のお子さんは独自のこだわりから、毎日同じ服を着て他の服を拒否することもあります。着心地がいい服ばかり着るお子さんもいます。これはADHDの特性で触覚の過敏さがあったり、変化に弱いといった症状によるものです。
お子さんと一緒に洋服を買いに行くのも一つの方法です。洋服を選ぶ時にはなるべくお子さんに自由に選んでもらいましょう。何を買ってよいか分からないときは大人が、子どもの好きなキャラクターや肌触りのいいものなどを提示し選んでもらうのもいいでしょう。
最初は新しい服を着る事に抵抗を感じるかもしれませんが、最初は手で触ったり腕だけ通してみるなど徐々に慣れていくのもよいです。着ることが出来たら、幼稚園の先生など周囲の大人に協力してもらい沢山褒めてあげると自信に繋がります。
発達障害のあるお子さんは手先の不器用さに加え、ボディ・イメージの未発達や姿勢の保持が難しいなど複数の特性がある為、着替えが苦手な事が多いです。その苦手意識から着替えが嫌になってしまいます。
大人がそばにつき、焦らず一緒に着替えに取り組んでみましょう。子どもが自分で行う事を大切に、やりにくい部分は手を添えて補助してあげるといいです。裏表が分かりにくい場合は洋服を床において一緒に確認します。大人もそばで一緒に着替え、見本を示してあげるのもいいです。
靴下や靴を履けるようになるには足を自由に動かせることが必要です。中に隠れたみえない指を動かす必要もあり、見えない部分を動かしたり自分の踵に靴下の踵を合わせるなどが出来るようになるには足のイメージが出来ている事が大切です。
靴下や靴が苦手な要因には生地が苦手、履いている感覚が苦手、足の裏の敏感さなど様々な要因があります。また、左右が分からない、立位の姿勢の苦手さなどもあげられます。
靴下は足首までの短いものや、厚手の生地で伸縮性があり滑りのよいものから練習してみましょう。
大人が靴下の甲の部分と足裏の部分があわさるようにひらたくアイロンをかけておくとより履きやすくなります。靴の場合は左右が分かるように、マークを付けたり、靴の踵に紐の取っ手をつけて、引っ張りやすくすると自分で履きやすくなります。
運動発達や身体機能の障害のほか、ADHDなどによる注意散漫という特性から手先の操作に集中できないことも考えられます。また、「視知覚」といって両目を協働して形や構造を捉えるのが苦手な子が多いとされています。
まずは練習として、ボタンは大きめで縁の厚いものがつまみやすくてよいでしょう。羽織る洋服は少し大きめで伸縮性のある素材を選びます。
大人がボタンホールをしっかりと固定し、お子さんが集中してボタンを入れるようにサポートしてあげるのが大切です。大人がお子さんの前に立ち、下から順番に衣服をピンと張ったり、傾けたりしてお子さん自身がボタンホールに入れやすいようサポートしてあげましょう。
ホックに関してもこれと同様のやり方でやってみてください。
発達障害の特性から着替えが苦手で困っている方は多いでしょう。放課後デイサービスでは、1人ひとりの特性にあわせた支援を受けられます。苦手なことの克服は、焦らないことが大切。一歩ずつ自主性を育める放デイという環境を検討してみてはいかがでしょうか。
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