発達障害の子どもの偏食・好き嫌いとその対策

このページでは、発達障害の子どもの偏食(好き嫌い)とその対策についてまとめました。

 

発達障害児の偏食(好き嫌い)はワガママではない!その理由とは?

以下のように、発達障害の子どもの偏食(好き嫌い)には複数の理由があります。それぞれの理由と対策について解説していきます。

口内の触覚過敏

 

口の中に食べ物を入れた時、口の中の皮膚や粘膜が食べ物の表面の肌触りに過剰反応する症状です。例えば、イチゴを食べたときのチクチクする感じや、揚げ物の衣が刺のように感じて不快になる感覚もあります。

対策

調理の仕方で食感を変える、過剰反応しない食材だけで献立を考える、不足分はサプリメントで補うなどの方法で、口内の触覚過敏に対応できます。

痛覚が過敏

 

痛覚の過敏は、表面がざらざらしていたり、ブツブツしていたりする食べ物、あるいは辛い料理を食べたとき、必要以上に痛いと感じる感覚です。単純に肌触りに敏感な触覚過敏に対して、痛覚過敏は「痛み」にを過剰に感じてしまいます。

対策

料理に辛くない食材を使う、食材をミキサーにかけて柔らかくするなどの方法で、感覚をマイルドにして痛みを緩和できます。

冷たい・温かいものが食べにくい

 

アイスやグラタンなど極端に冷たい食べ物と温かい食べ物に、過剰反応する触覚過敏の一種です。

対策

子どもが食べやすい温度に設定する(冷ます・温める)、スープやフォークなどの熱さや冷たさを伝えやすい食器の代わりに、プラスチック製の食器を使うのも効果的です。

匂いの強いものが食べにくい

 

匂いの強いものが食べにくいのは、嗅覚が過敏な証拠です。臭みに対しては誰でも一定の抵抗感を示しますが、嗅覚が過敏な子どもはより強く反応します。

対策

特定の匂いに過剰反応する場合は、その食材の使用を避けるのが一番です。また、加熱する・揚げるといった調理法によっては匂いを消したり、マイルドにしたりできる場合もあります。

味に抵抗感がある

 

酸味や苦みなど特定の味に拒否反応を示す、発達障害の子どももいます。「すっぱい」「苦い」=「危険」「腐っている」と捉え、反射的に受けつけないのです。

対策

子どもが食べやすい味付けで調理する一方、栄養バランスを考えた料理にする、あるいは苦手な味の料理を子どもが一度でも口に入れたら「褒める」のも効果的です。

食べ物の見た目に抵抗感がある

 

料理の見た目や形、色に抵抗感を示すことで、食の好みが激しくなり、偏食に繋がるケースもあります。

対策

加熱・揚げるなど調理で色を変える、子どもが拒否しない色の食材を使う、どうしても食べられない色の食材を使う場合は、細かく刻んで別の食材に混ぜる方法もあります。

何かわからないものは食べにくい

これは発達障害のある子どもに限りませんが、子どもは初めて見る食べ物に対して警戒心を抱くことがあります。これも偏食に繋がる要因の一つです。

対策

子どもが食べ慣れた料理と同じ見た目に変えてみたり、子どもが食べる前に、すぐそばで美味しそうに食べて手本を見せたりするのも効果的です。

食器が使いにくい

 

スプーン・フォーク・皿など、食器が使いにくい(上手に使えない等)と感じて偏食に繋がる場合もあります。

対策

子どもが使いやすい食器を選ぶことで、子どもの食器に対するストレスを減らすことができます。使いやすさに加えて、見た目も工夫したキッズ用食器がたくさん販売されていますので、子どもに合う食器を探してみるといいでしょう。

まとめ

 

偏食は子どもの特性により起こっている可能性もありますが、調理法を変えてみる、盛り付けを変えてみるなど、工夫次第で子どもの偏食を改善することは可能です。子どもの反応を確かめながら、無理のない範囲で少しずつアプローチしてみましょう。

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